【園長先生リレーエッセイ】静岡サレジオ幼稚園

お知らせ

2022/04/22

≪それぞれでいいのに≫

「ぼく1番!!」「わたしだよ」と息急いで走り込み競い合って門を潜り1番の登園に拘る子たち、滑り台が好きで何回も滑っている子、おままごとのドレスを着てにこにこしている子、おはようと声をかけられても夢中でダンゴムシを観察している子、泥だらけではしゃいでいる子、本当に十人十色という言葉がぴったりそれぞれの色を出している様子に思わず笑ってしまいます。
一方で年少組の帰りの時間の出来事です。担任の先生が小さな声で、手をたたきましょうを歌いリズムを取り出した時の事。
手をたたきましょう。タンタンタン
笑いましょ アハハ
泣きましょ エンエンエン~~~~~~
その途端大泣きしそのまま泣き止まず帰ることになりました。
緊張していた糸がぷつっと切れたのでしょうか・・・・・とても印象的な場面でした。
頑張り過ぎず時に泣いていいよ、泣くのも1つのアクションなんだ安心していいんだよと思わず抱きしめたくなった瞬間でした。
幼稚園という集団生活の場面に入るとどうしても「こうあるべき」という概念に囚われがちになります。また社会集団の場では規律を知らせなくてはならないという大人の定規でついつい図りたくなってしまいます。
多分知らずのうちに大人の思っているルールを子どもは感じ取っているのではないでしょうか。
色々なことを決めつけたり、比較をしてみたりと子どもを見ていたのではないかと大泣きした子を見て反省をしました。
様々なことに変化を生む時に、もっともっと子どもを信じ子ども持つ可能性を伸ばしていけるよう努めていきたいと強く思いました。

静岡サレジオ幼稚園
河原﨑 靖子

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